ソラニン

映画「ソラニン」を見ました。

iPhoneのちっちゃい画面で。

ソラニン、知っている人からしたら今更見たの?という感じだと思う。

宮崎あおいが主演の、2010年の映画です。

あらすじはここでは書かないでおくね。

感想だけ。

ソラニン知らない人は気になったら見てみて。

見たことある人も、もっかい見てみよ。

 

この映画の中ですごく心に残っているセリフがある。

気が付いたらポロポロと涙がわたしのワンピースに零れていて、

こらえ遅れてしまった言葉。

回想のシーンで描かれる、種田(高良健吾)が芽衣子(宮崎あおい)に言った言葉。

 

「きっとさ ふたりならなんとかやっていけると思うんだ」

 

きっと

ふたりならなんとかやっていける

 

将来のことを考えて不安になる芽衣子に対して

絶対、とか俺が守ってやる、とか言わないところが好きだし、

その不安を一緒に背負うような言葉をかけられるのが優しいと思う。

柔らかくて、優しくて、少し頼りないけど芯のあるセリフ。

この一言でどれだけ未来を信じられることか。

 

 

 

 

あともう一つ、ソラニンで描かれる死がとても自然なことに惹かれた。

映画において死って出来事それ自体が衝撃的に描かれがちだと思う。

登場人物の死の瞬間に、泣かせようとしているような。

それが悪いわけではないんだけどね。

それまでのドラマがあって感動に繋がるわけだし。

 

ソラニンでは、登場人物の死のその後に重きを置いていた。

周りの人たちの人生の一部としての位置づけに感じた。

死そのものに対する悲しみよりも、

その人は今もうここにはいないことを生活の中で感じる悲しさや憤りを見せられた。

私たちはすべてを第三者の視点から見ている画面の外の存在だけど、

回想で感じる寂しさとかが、私が見てきた映画の中で一番、

画面の中の登場人物と近い感情だった気がする。

 

 

 

 

 

映画、たまには見た方がいいね。

心が動く。

最近エネルギーが足りてなかったから、

感情を揺さぶってくれてありがたい。

人と比べて私には向上心がないや、でもそれでいいじゃん、

何が成功だよ、自己成長だよ、意識高くて気持ち悪い、

なんてひねくれまくっていたんだけど、まあ価値観の違いだしね。

 

自己成長って漠然としててうざいな。

私には縁のない言葉だと思ってたけど、

強く優しい人になりたいって言ってるのは、

実はそれにあたるんじゃないのか。

 

仕事での成功みたいなのには別に興味がないや。

今のところよくわからない。

でも私は私で人のためになることをしようと思うし、

慎ましくも求めている生活がある。

地味だしゆるいけど、責任もって真面目に生きてるし、

ちゃんと求められる場所にいるべきだと思う。

 

 

今欲しいのは、自由と健康です。その次に愛情。

 

 

今度見ようと思っている映画はね、「タイヨウのうた」。

これも今更だけど、今が一番時間あるし、

たぶん何年も前に見るよりいろんなこと感じられると思う。

TSUTAYAに借りに行って一緒に見てくれる心穏やかな彼氏いませんか。