パズル

1度ダメだったからって
2度目もダメなんて
そんなわけないと思う

繰り返すだけじゃダメでしょう

だけど変わっていけるなら
少なくとも
前と同じ終わり方を迎えることはないはずだ

終わりを認めたくなくて涙を堪えていた
終わりが分かっていたから涙が出てきた

変えたかった
変われると思っていた
ふたりの話がしたかった

終わらせるために不満を漏らしたあの人と
最後まで傷つける言葉を選ばなかったあの人

今度会ったら罵倒してやろうと思ったあの相手と
今度会ったら約束しようと思っているあの相手

正直も優しさも罪だ
なんて言うと優しさは嘘みたいだね

優しくってキレイに笑えるあの人が
1度も笑わずに謝っていた日が
ずっと悲しかった

怒ったけど、
謝ってほしいわけじゃなかった

でも壊すことしかできなかった

諦めが悪い

無視して置いておけたはずの
1%の希望に懸けるから
ぜんぶ失ってしまう

いや、まだ、0.2、
なんて思って手放せない



0か100しか選べないのって聞かれた
私が0を選べないのをあなたは知っていたし
あなたが50を保てないのを私は知っていた

中途半端な気持ちで一緒にいられないなんて
私の為みたいに言って
結局丸め込まれただけだ

中途半端を提示したのは
あなたのくせに







偶然久しぶりに会ったら
またキレイに優しく笑っていた

何もなかったフリもしてないし
何かあったフリもしていない

そんなに変わっていないけど
全く同じではなかった
少し時間が進んだ感覚はあった

ぜんぶ覚えているけれど
ぜんぶチャラにできると思った




元に戻りたいわけじゃない
フリダシに戻れないことは
誰より知っているつもり

完成しなかったパズルの
無くしていたピースを見つけて
また作り出すようなイメージ

これじゃ足りないね
完成しないねって
辞めたパズル

今はまだ足りないから
あなたはきっと帰って来ないけど、
またねって言われた気がする

見つけたら、どうか







ひとの歌を聴いて
思い出した

あなたが頭の後ろの方を撫でてくれるのが
とても好きだった