豆電球

 

焼肉屋の排気口 油っぽくてぬるい風

セーラー服と笑い声 商店街とクラクション

 

辞められないまま 生き延びてしまった

なりたい自分じゃないけれど 嫌いな大人じゃないはずだ

 

昨日とは違う今日にするために

生きる意味とかの続きを考えて

豆電球を点けたまま眠る

豆電球を点けたまま眠る

今日も

 

いちばん落ち着く温度は

あの子の声の色して

お湯に浸かって息をつく

あの時間によく似てる

 

引き寄せたら去ってしまうのだろうか

こんな怠惰なままでは

愛を語れやしないよな

 

悲しいことなんか見えなくしてやるさ

優しい世界を全部君にあげよう

豆電球を消してから眠ろう

世界にふたりだけみたいなフリをしてさ